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2024年3月3日   関西学院大学非常勤講師就任について



この度、誠に僭越ではございますが、令和6年4月より関西学院大学国際教育・協力センターの非常勤講師になることが決まりました。
 
実は昨年の10月に関学で一度教鞭を取らせて頂き、結果、今年一年、非常勤講師として迎え入れて下さることになりました。

誠に分不相応ではございますが、関学という名門の末席の末席に加わらせて頂くことになりましたこと、誠に感謝申し上げます。

自分にとって、これは小さいながらも大きな一歩ですし、学術的な分野にアプローチをするというのは、15年前からの宿願でしたので、本当に続けてきて良かったと感じております。

もちろん、始まりはこれからですので、まだまだ、何とも申し上げられませんが、今回の就任は、私の戦略的な意図にも合致しており、まさに理想的な展開と考えております。

一つは、関学がミッション系の大学であるということ。

私は長年、神道を宗教ではなく、日本人の生活習慣(ライフスタイル)と捉えてきました。

このため、宗教という先入観で、神道を社会イデオロギーの概念から除外してしまうことに非常に大きな違和感をもって参りました。

なぜなら、この理論は、長年培ってきた日本人観を論考する上で極めて重要な要素であり、この要素なくして、日本人そのものを語ることは不可能と感じてきたからです。

結果、この主張を通すためには、神道というテーマを取り扱う上でも、一定の客観性と公平性を担保する必要があり、神社・神道を一つの文化と研究しつつ、常にバランスを取る必要がありました。

しめ縄プロジェクトを海外で挑戦したり、外資系企業にアプローチをしてきたのもまさに「神道の持つ普遍的な概念が宗教という言葉の観念を超越できると信じており、また、その事実を国内の限られた環境だけではなく、国外での認知やその理解を迎え入れる」ためでした。

そういう意味では、今回の関学からのオファーはまさにベストと言えるものでした。

鑑みれば、2014年に欧州のサンマリノ神社の建立式典に参列させていただき、純粋なキリスト教国家に神社が迎えられる光景を目の当たりしたことにこうした考えが始まっておりますので、奇しくもそこから10年目に、そのステージに上がることができたというのは、誠に不思議な感覚を覚えます。

そして、二つめが、今回の就任が国際教育・協力センターという国際教育に関わる学部にあるということ。

こちらも一つ目に関わることで、「国際教養を掲げながら、ドメスティックなテーマを扱うことの重要性」を提唱し続けてきたのも、ある種、異端とも取られかねないもので、それだけに、今までの持論が学術的な分野にリーチできたというのは、非常に大きな一歩だと感じております。

私自身、埼玉県の和光国際高等学校出身という、相応の国際教育に身を置いた経験があるからこそ、海外駐在時に自分自身のルーツや背景を語ることができない違和感には国際教育の根本を垣間見た気がしております。

実際、関西の名門、西大和学園のカルフォルニア校でも、「真の国際人とは、語学ではなく、自国の文化や歴史、伝統、文学などを自分の言葉で語ることのできる人」と同校ホームページでも語っており、私もまったく同じ考えを持って参りました。

そうした意味でも今回の講師就任の話は、最上の選択であり、
臥薪嘗胆、何事も続けていくことは大事だとつとに感じております。

まだまだ至らぬ点は多々ございますが、今後も日本の伝統の持つ可能性を自分なりに探求して参りたいと思いますので、引き続き、よろしくお願いします。

東條英利

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